昨今のアートフェアブームにおいて、特にホテル型のイベントの熱は高まる一方であり、日本でも世界でも現代美術取引形態のスタンダードとなりつつあります。ギャラリーや美術といった存在が日常生活に馴染むスピードよりも遥かに速く、おそらくはホテルという日常的な空間における美術の提示は世の中に受け入れられ、今後も同種の企画は各地で増えて行くことでしょう。そしてそれは規模の大きさやグローバルかどうかを競うだけでなく、日本という国のローカルな一地点においても、その地方独自の美術文化を発揮し、全国から集客を図る試みとして成り立つはずであると考えます。

今や京都は歴史上の存在ではなく、現代の日本美術シーンを生み出す最大産地であり、文化の中枢とも言える場所です。その京都から日本各地、世界へ向けて最新の美術を発信し人々を集めることは、東京に一極集中する美術経済の構造もゆるやかに変えていくきっかけとなると考えます。さらには京都における旧来の市場原理を変化させることも期待しています。

会場であるホテルモントレ京都は元来、美術に造詣の深い同ホテルグループの旗艦店であり、京都においてはその立地・規模・設備において最適と言えるであろう環境を誇ります。来場者にストレスなく楽しんで頂けるよう、幸いにもホテル側の全面的な理解と協力も得られています。

このフェアは「京都に場所を構える現代美術ギャラリー」を軸としながらも、一方では東京をはじめ全国の気鋭ギャラリーに呼びかけ、作家・作品・コンセプトに「京都的価値観」を含ませることで「東京」とは違った美術の潮流を明確にしたいと考えます。そしてこのフェアは発起人である neutron 代表・石橋圭吾が一軒づつに声をかけ、候補とする画廊の賛同を得ることから始まります。参加ギャラリーは京都において新たなるシーンの幕開けを感じ、連帯感を持って繋がっていくことを期待します。

日本の素晴らしい美術をより多くの人に、身近に感じてもらうため。そして京都という場所の力を知ってもらうため。私達は皆様を初夏の京都に自信をもってお招きしたいと思います。

京都アートフェア実行委員会
代表 / 石橋圭吾



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[ アートフェア京都2010実行委員会 ]
代表 : 石橋圭吾(有限会社ニュートロン代表取締役)
委員 : 井村優三(株式会社イムラアートギャラリー代表取締役)
委員 : 森 裕一(MORI YU GALLERY 代表取締役)
外部アドバイザー : 市川靖子
プレス担当 : 平昌子(TAIRA MASAKO PRESS OFFICE)